2017.04

中川正子写真集 ダレオド/書籍レビュー

中川正子写真集 ダレオド/書籍レビュー01

STATEMENT
「誰も見ていないみたいに、踊って」
( -ダレオド STATEMENTより抜粋 )
わたしは、ひかりを集めたい。戦い争い傷つけ合うこと。不安や恐怖や絶望。それらに抗うかわりに、わたしはひかりを粛々と集めたい。
わたしの、あなたの、彼らの、生きる日々にこぼれる、ひかり。
はかなく、強く、おだやかに、鋭く。それらを余すところなく拾い、積み上げることは、わたしにとって、強い祈りのようなものです。
歌が作れないから、歌の代わりに。踊るみたいに。
中川 正子

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先日、カメラマン中川正子さんの写真集「ダレオド」を購入しました。
写真集からは、そこの温度や湿度などが伝わってくるような「リアル」を感じます。
背筋が伸びるような、キレイも怖いもひっくるめたような不思議な写真。
中川さんのインタビューやInstagramもとても興味深く
彼女の書く文章がこれまたとても気持ちが良い。
難しいことを言っているわけでも、何かを大げさに言うのでもなく、
身に起きた一つ一つの出来事を綴る文字は、まるで対話しているよう。
「自分は何を大事にしたいのか」
「気持ちのいい方向はこっちだ」ということを誤魔化さず生きているような方だと感じます。
強烈に惹かれます。
彼女の切り取る絵は私の背筋を伸ばし、
少しひん曲がった心を、よいしょ と正しい方向に導いてくれるそんな写真です。
その時の気持ちを切り取れるような、誰かの心に刺さる写真やデザインは
素敵なものや素敵な人たちと出会って力が増していくように思います。
たくさんの気持ちのいいものに出会えますように。
どんな写真集なんだ!と思われた方、ぜひ遊びに来てください。
たむらの机からニヤリと出てきます!
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http://masakonakagawa.tumblr.com/
author: Tamura
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